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アスリート&タビオ
日本マラソン界屈指のランナー、大崎悟史氏(NTT西日本)。タビオは大崎氏と、トップアスリート仕様「Racing Socks」 の開発に着手。2年に渡る開発を経て、2006年に「大崎モデル」の実現に成功しました。
本格的に陸上をはじめたのは、中学に入ってからのことです。幼稚園のころ、市民ランナーの父の影響で、走った記憶がありますが、小学校時代は野球の方が楽しくて、ボールを追いかけていました。フルマラソンをはじめたのは、社会人になってからのこと。大学時代は山梨学院大学で箱根駅伝のアンカーを走りました。3年のときに区間賞を獲り、4年でキャプテンを任されました。
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心にもっとも想い出深く残るレースは、2004年の東京国際マラソンです。選手だからといって会社の特別な待遇もなく、レースの直前まで残業をしていました。ランナーは通常レースの3日前には現地入りをして調整をしますが、その日は、残業で会社に残っていました。レースの結果は、全体2位、日本人1位の成績。東京国際は35kmあたりで急な坂が続き、タイムを出しにくいコースで有名ですが、2時間08分46秒の自己ベストタイムで走ることができました。これも社内の待遇を変えたい一心で走った、ハングリー精神のお蔭だと思っています(笑) このときから、「走るサラリーマン」と呼ばれるようになりました。
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大学時代は、朝から晩まで陸上漬けの毎日でした。社会人になってからは、仕事が終わってから練習をはじめるので、時間は減りましたが、逆に仕事と陸上のメリハリがついて、効率的な練習ができるようになりました。両立がつらいと思ったことはありません。いまは陸上に対して「欲」がでるようになり、楽しく走れるようになりました。
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1日、朝晩あわせて必ず20kmは走ります。もちろんフルマラソンにあわせて50km走るときもあります。練習場所は、家から走って30分ほどの距離にある、長居公園(大阪府)が中心です。調子の良いときは、浮かんでくる歌に合わせてリズムをとりながら走ります。食事は、食べ過ぎると体が豊富なエネルギーで走ることを覚えてしまうので、多くは食べないようにしています。貧血もちなので、日頃からあまり好きではないレバーをよく食べるようにしています。お酒もほどほどに飲みます。
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ランナーにとって、「35km」はもっとも苦しい時間帯です。給水所ではアクエリアスなどのスポーツ飲料を補給しますが、この35kmを乗り切るために、防府読売マラソンでは、30km地点の給水所で一計を案じてみました。自分のいちばん好きな飲み物を置いておけば、35kmも楽に走れるのではないか。そう思い、30km地点の給水所に試しにコーラを置いてみました。飲むと、走るうちに体が重くなり、言うことを聞きいてくれません。以降、給水所でコーラを置いてはいけないことを、身をもって学びました(笑)。
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タビオと、トップアスリート仕様のマラソンソックスの共同開発をスタートさせたのは、2004年4月のこと。営業担当として伺っていたので、タビオは当初、私がフルマラソンの大会に出場していることを知らなかったと思います。商談中、偶然マラソンの話になり、それじゃあ靴下をつくってみようという話になり、このプロジェクトがスタートしました。この共同開発をはじめるまで、ランナーにとって靴下がこれほど大切で、また靴下づくりがこれほど難しいとは想像もできませんでした。靴下の、厚み、生地、素材、すべり具合、そのごくわずかな調和の変化が、走りに重大な影響を及ぼします。最初のサンプルを履いて40km走ったときは、足裏のすべり具合がしっくりこなくて、途中で立ち止まるわけも行かず、苦労しました。以降、サンプルだけでも20~30種類、履いて試しましたね。完成に漕ぎ着けたのは、2006年。開発に2年かかりました。
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マラソンも終盤に入ると、土踏まずが降りてきて、疲れがたまり、足が重たくなるものですが、この完成形を履くと、アーチがつねに土踏まずを押し上げてくれるので、終盤でも快適に走ることができるようになりました。もちろん、足裏の滑りもグリップが効くようになり、いまでは力を大地に無駄なく伝えることができます。フルマラソン42.195kmを走ると、2mのピッチで、片足がだいたい1万回地面に着地する計算になりますが、昔はマラソンを1回走るだけで、親指の爪のあたりが破れることもありました。この靴下を履いてからは、ほとんど破れることがなくなりました。市販の靴下も安くありませんので、毎日走るランナーにとっては嬉しいことですね。夏場は汗をかき靴下が重くなりますが、吸水速乾の効果でしょうか、ムレることがありません。このためか、そういえば最近マメもできにくくなりました。一緒に開発したこともあり、この靴下には、人一倍、愛着を感じています。このフィット感を知ると、他の靴下を履けなくなりました。
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マラソンランナーにとって靴下とは、空気のような存在だと思います。履いて当たり前の存在。なくてはならないパートナーですね。夫婦みたいといったら、奥さんを踏みつけるみたいなので、空気ということにしておきます(笑) 靴下を履かないランナーを見かけることがありますが、おそらく理想の靴下に出逢っていないからだと思います。
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2008年北京五輪で、金メダルを獲ることが夢であり目標です。つねに大きな目標はもちつづけたい。夢をもつことで、いまは毎日が充実しています。2007年8月25日には、地元大阪の長居公園で世界陸上が開催されます。この大会は五輪の選考もかねていますので、ぜひ出場して良い走りを実現させたいですね。続けられるものなら、現役は2012年のロンドン五輪まで続けたいと思っています。
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まず大きな夢をもつこと。そして何よりも、陸上を楽しんでください。
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