鎌田安里紗/エシカルファッションプランナー

@arisa_kamada

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1992年、徳島県生まれ。
高校在学中に雑誌『Ranzuki』でモデルデビュー。
エシカルな取り組みに関心が高く、イベントやものづくりの企画プロデュースを行っている。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程在籍。オンライン型の暮らしのちいさな実験室「Little Life Lab」を主宰。

MY SUSTAINABLE LIFE is…
『服のたね』を蒔く

3年前からデニムブランド〈EVERYDENIM〉との共同主催で始めたプロジェクト『服のたね』。
参加者に綿の種を送って自宅で育ててもらい、できたコットンを収穫して実際に衣類を作るという、服づくりの過程をみんなで一緒に楽しむプロジェクトです。
ファッション産業は環境負荷が高く、労働環境についても改善すべき点があると指摘されています。でもわたしは、ファッションは暮らしに喜びをもたらしてくれる重要な存在だと考えています。だからこそ、服ができる過程に原材料を育てることから関わってみることで、服づくりにかけられている労力や愛情を知り、「500円のTシャツって安すぎるかも?」「この服は捨てないで直して使おう」など、このプロジェクトを通して洋服選びのきっかけや気づきのヒントになってもらえれば嬉しいと思っています。
私も絶賛ベランダで綿を栽培中です。

届いた種を育てる

プロジェクトは3〜4月にスタート。参加者を募り、5月にそれぞれの自宅で種蒔きをします。7月から8月ごろに花が咲き、実が膨らんで、気温が下がってきた11月から12月ごろに実が弾けて中からふわふわの綿を収穫することができます。
基本的にみなさん無農薬栽培にチャレンジするので、虫がきてもお酢を薄めてかけるなど、みんなで知恵を共有しながらいろんな工夫をして育てます。「オーガニックコットン」という表記だけ見ると、何が普通のコットンと違ってなぜ値段の差が生まれるのか、なかなかイメージしづらいですが、一度自分でやってみると、こんな風に手間がかかっているなら値段が上がってもこちらを選びたいな、と感じたりします。9月頃からは洋服のデザインもみんなで考えます。

綿が獲れたらみんなで紡績工場へ

ベランダで育てて収穫できるコットンは、多くても両手に収まるほど。参加者みんなのコットンを集めてもシャツ100着を作るのには全然足りません。
あんな風に手をかけて育てても、これだけしか綿が取れない。じゃあいつも着ている洋服ってどんなに広い畑でどれだけの労力がかかっているのだろう…と、服への見え方が変わります。
ここでは、紡績工場さんが購入しているオーガニックコットンとブレンドしてもらって糸をつくります。
その後は→生地工場→縫製工場へと渡っていくのですが、それぞれの工場は岡山や和歌山など、作るものによって変わります。

育てた綿が服になって思うこと

こうして自分で育てた綿が、1年目はシャツになり、2年目はスウェットになりました。
100着ずつ作り、半分は販売もしています。自分で育てた素材が形になることも嬉しいのですが、Ecoやサステナブルを意識したくてもどうチョイスしたらいいか分からない、生産背景を想像するのが難しいといった方にとって、今後洋服を選ぶための判断基準を得るきっかけになっていたらもっと嬉しいです。ファッションは心身ともに良い影響を与えてくれるものです。
これからもきちんと修理ができたり、生産背景やデザイナーの意思が見えたりする、誇りを持って語りかけてくれる洋服を選んでいきたいです。

Tabio’s Recommend Socks
タビオのおすすめエコソックス

“脱げない”を追求した超浅タイプのカバーソックスを、リサイクルポリエステル混の表糸とリサイクルナイロン混の裏糸を使用し、エコな素材に切り替えました。
ポリエステルの一部にはドライな肌触りの糸を使用し、さらっと快適な履き心地も魅力。
表糸は綿混でつるつるしていないため、パンプスの中でも滑りにくい仕様です。

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