たった数%の国産靴下を、今も貫き続ける理由

たった数%の国産靴下を、今も貫き続ける理由

そもそも多くの人にとって、靴下は主役ではない。

選ぶのも後回し、履けば忘れる。
──正直、そういう存在だろう。

それでも私たちは、その「目立たない脇役」を、
何十年も本気でつくり続けてきた。

メンズ靴下ブランド『Tabio MEN』を展開している
タビオ株式会社(以下タビオ)は
靴下だけで、年間168億円を売り上げる。※1

そこに込められた熱意を知ってもらいたいと思い、
ここにまとめてみた。

※1・・・靴下、タイツ等を含むレッグ関連商品の2024年度売上高。

たった8%しか残っていない、国産靴下

1990年当時、
日本で流通していた靴下の約90%は国内生産だった。

国産靴下の始まりは、明治時代。
タビオの主力生産拠点である奈良県は、
現在日本最大の靴下産地として知られている。

昭和中期頃まで、靴下──特に紳士靴下は、百貨店のガラスケースに並ぶ「1足売りの高級品」だった。

業界では、これを「プロパー商品」と呼ぶ。

当社の創業者は、当時をこう振り返っていた。

「丁稚時代、良いものに触れたいが金がない。
だから百貨店に通っては、買いそうな顔をして、
ガラスケースから出してもらった靴下を触って学んだ」

靴下は、かつて“見えない贅沢”だった。

大量生産の波と、あえて逆を選んだ会社

高度経済成長期を迎え、
百貨店文化から大衆消費の時代へと移り変わった。

ガラスケースに陳列されていた、
「高級品」として扱われていた靴下が、
スーパーマーケットで手軽に販売されるようになった。

こうした時代の変革期を経て、
タビオは現在も旗艦ブランドとして展開中の
『靴下屋』を立ち上げた。

これは、「専門店」として
自社運営する靴下ブランドを貫くという
意思表示でもあった。

さらに時代は進み、1990年代前半。

靴下業界も他の衣料品と同じく、
日本企業による海外生産が本格化した。

海外製の「3足1,000円」という価格は、
国内靴下産業にとって決定的だった。

多くのメーカーが、
• 海外に工場を設ける
• 輸入品の取り扱いに切り替える

という選択をした。

だが、タビオは違った。

だからこそ、その8%に魂を込める

価格競争の波は、これまでの
変革期の中でも非常に強く、そして大きかった。
その流れは現在まで続き、ついに2024年度では輸入靴下の浸透率が92%となった。

徹底したコストカットと
企業努力によって生まれた商品は、確かに時代を席巻した。

それでもタビオは、
今もDNAとして刻み込まれている「履き心地」を捨てなかった。

日本の靴下職人が持つ、
言語化しにくい「絶妙」という感覚。
それこそが、
履き心地を重視した靴下づくりの核だと考えたからだ。

だからタビオは、
時代に逆行するように、国産靴下を貫く覚悟を決めた。

あえて、旧式の編み機を使う理由 タビオでは、今も旧式の編み機が現役で使われている。 最新の編み機は、 柄の表現や作業効率という点では、確かに優れている。 しかし── 機械内部の、ほんの小さなネジを ほんのわずか調整するだけで変わる、 • 編み目の密度 • フィット感 • 履いたときの感触 こうした「絶妙」な差は、 旧式の編み機だからこそ引き出せる部分でもある。 旧式の機械がゆえに、消耗部品が手に入らないこともある。 その際は職人が自ら手作りで金属等を加工したり、 削ったりして必要なパーツをつくる。 職人が機械と対話しながら仕上げる。 それが、タビオの靴下づくりだ。

あえて、旧式の編み機を使う理由

タビオでは、今も旧式の編み機が現役で使われている。

最新の編み機は、
柄の表現や作業効率という点では、確かに優れている。

しかし──

機械内部の、ほんの小さなネジを
ほんのわずか調整するだけで変わる、
• 編み目の密度
• フィット感
• 履いたときの感触

こうした「絶妙」な差は、
旧式の編み機だからこそ引き出せる部分でもある。

古い機械がゆえに、消耗部品が手に入らないこともある。

その際は職人が自ら手作りで金属等を加工したり、
削ったりして必要なパーツをつくる。

職人が機械と対話しながら仕上げる。
それが、タビオの靴下づくりだ。

靴下は「無限の組み合わせ」でできている

素材にも、当然こだわる。

詳しく書けば長くなるが、たとえば、
「綿の靴下をつくる」というテーマひとつでも、
素材、糸の組み合わせ、裏糸、仕上げ温度。
1足の靴下は、いくつもの選択の積み重ねでできている。

そこに、
• 職人の技術
• 機械の緻密なセッティング

が重なって、ようやく1足が完成する。

「良い靴下をつくりたい」それだけ タビオの本社が大阪にあるのも、 主要な生産拠点である奈良県や兵庫県へ 頻繁に足を運べる立地だからだ。 国産にこだわる理由を問われることがある。 答えは、驚くほどシンプルだ。 「良い靴下をつくりたい」 それだけで、ここまで続けてきた。

「良い靴下をつくりたい」それだけ

タビオの本社が大阪にあるのも、
主要な生産拠点である奈良県や兵庫県へ
頻繁に足を運べる立地だからだ。

国産にこだわる理由を問われることがある。

答えは、驚くほどシンプルだ。

「良い靴下をつくりたい」

それだけで、ここまで続けてきた。

だからこそ、最初の1足は悩まなくていい

ここまで読んで、
「こだわりは分かった。でも、正直ちょっとハードルが高そう」
そう感じた方もいると思う。

それでいい。

Tabio MENは、「靴下好きな人」だけに
向けたブランドではない。

むしろ、
• 靴下に強いこだわりはない
• 仕事用に、ちゃんとしたものが欲しい
• 失敗したくない

そんな人にこそ、履いてほしいと思っている。

TabioMENの靴下。それは高価な贅沢ではなく、毎日履くための一足

高価な贅沢ではなく、毎日履くための1足

Tabio MEN の靴下は、
特別な日のための贅沢品ではない。

• 毎朝、何も考えずに手に取れる
• 一日履いて、違和感が残らない
• 気づけば、他の靴下に戻れなくなる

そんな「日常の道具」として設計されている。

価格も、極端に高いわけではない。
ただし、3足1,000円でもない。

その差は、
履いた瞬間ではなく、一日を終えたあとに分かる。

まずは、1足だけでいい

いきなり何足も買う必要はない。
誰かに語る必要もない。

まずは、1足だけ。
• 仕事の日に履いてみる
• 何も起きなければ、それでいい
もし「今日は楽だった」と感じてもらえたら、それは、
日本でつくり続けてきた理由の答えかもしれない。

靴下は、主張しない。
でも、確実に体験として残る。

靴下を変えると、足元は静かに変わる

ここまで読んでくれたなら、
靴下を「どうでもいいもの」だとは、
もう思っていないはずだ。

大きな変化はいらない。
まずは、足元から。

良い靴下をつくりたい。
それだけを理由に、ここまで続けてきた1足を、
日常の中で確かめてみてほしい。

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